mathloveのブログ

素人の数学好きのブログです

【高校Ⅲ積分①】この問題には、こんな意図があったのかΣ(・□・;)

 こんにちは!

 今日は数学検定1級合格に向けて微分積分の勉強をしていたところ、新たな気づきがありましたので書かせていただきます。もしよければ、最後まで読んでいただけると幸いです<(_ _)>

 

 さて、まずはこの有名な入試問題をご存じでしょうか?

 (1) 不定積分 \displaystyle\int\frac{1}{x^2+1}dx\displaystyle\sqrt{x^2+1}+x=tと置換して求めよ。

(小樽商大)
 
 
 この (1) の置換は普通思いつきません。(思いついたら天才です(笑)じゃあ、どこからこの置換がでるかというと双曲線関数y=\sinh x逆関数からです。
 
 
 詳しくはクイズノックの須貝さんが、この動画で説明されています。
 
 
 
 私は、上述した小樽商大の問題が記載された問題集がどれだったか気になったので探すと見つかりまして、演習問題として次の問題がありました。
 
 

 (1) 不定積分 \displaystyle\int\frac{1}{x^2+2x+2}dx\displaystyle\sqrt{x^2+a}+x=tと置換して求めよ。

 ※(1)のみ抜粋

 

 この問題も背景に双曲線関数逆関数があると思えば、次のように解答できます。

 


 \displaystyle\int\frac{1}{x^2+2x+2}dx・・・①

 

x^2+2x+2=(x+1)^2+1 だから、x+1=u と置くと、u^2+1と表せる。

また、dx=duだから、①の式は

\displaystyle\int\frac{1}{u^2+1}du

となります。上の小樽商大の問題と同じ式の形になったので、双曲線関数逆関数と見れば、答えは

     \sinh^{-1} u+C

=\log(u+\sqrt{u^2+1)}+C

=\log(x+1+\sqrt{x^2+2x+2})+C

 

 双曲線関数逆関数の知識があると、すんなり答えまで行きつけますし、\displaystyle\int\frac{1}{x^2+2x+2}dxの原始関数は、\displaystyle\int\frac{1}{x^2+1}dxの原始関数をx軸方向に-1だけ平行移動したものとみてもよいのかなと思いました。

 

◆まとめ◆
 ・双曲線関数逆関数が背景にある大学入試問題もある。  ・上述したように、原始関数を平行移動したものと見てもよいのだろうか?  ・双曲線関数\tanh xが背景にある大学入試問題はあるのだろうか?